職場や学校、買い物や自宅へ。自家用車を持たない浜田市の学生や高齢者などは、石見交通の路線バスが生活の足となっている。地域の方の毎日の大切な移動手段として、同社は「やさしさ」をモットーに運行。運転はもちろん、車内事故も防ぐ高い安全性と利便性を追求する。また災害時の対応や従業員の体と心のケア、社内美化も推進。常に気持ちよく、効率よく、愛される路線バスとして今日も石見路を走る。

石見地方の市民の足として活躍する石見交通の路線バス。

利用者の多くは学生や高齢者であるため、安全第一と親切な接客をモットーにしている。特に高齢者については転倒など車内事故を防ぐため、特に乗降時の声かけによる「やさしい接客」を目指している。また浜田営業所は「健康経営（ヘルスマネジメント認定事業所）」「BCP（大規模災害時の事業継続計画）」「そうじの力」を推進。ドライバーや事業所職員についての喫煙や飲酒、メタボ、メンタルなどに留意する取り組みや、災害時にいち早く業務を再開するための計画などだ。また「そうじの力」とは「片付けや汚れについて、『気付く』ことが大切」と浜田営業所所長の梅田さん。社員が気持ちよく、効率よく仕事ができるように、事業所のデスクのフリーアドレス化やオープンキャビネットによるモノの「見える化」、机に私物を置かないことなどを徹底。より効率のいい業務ができるよう一人一人が気づき、行動できる職場作りを進めている。平成21年より、浜田市は65歳以上の免許返納者についてはローカル線のバス料金の半額を減額する制度もあり、今後はさらに利用者のバス利用を促進していく。

そのやさしさを、美しい心を、石見路に生かして

職種は主にバスの運転手（大型２種免許）、バス整備士、そして事務員。運転手はもちろんバス路線を安全に運転し接客のできる人。整備士は自社が所有する全47台のバスについて益田営業所にて整備点検を行う。事務員は運行管理や接客など。いずれも業務は多岐に渡るが、どの業務も常に地元とそこに住む人にお役に立つ仕事として自覚し、新しいサービスを模索しながら地域の人への優しさを持つ人材を待っている。